だんだん春らしくなってきましたね!
…と言ったそばから、今朝は急に寒くなってみたりと毎日の寒暖差は本当に大きいです。
花粉の飛散も悲惨なことになっています。(…失礼しました、つい(笑)
春はポカポカ陽気で気持ち良い気候なイメージなのですが、実は心や身体にとって意外と注意が必要な季節だったりします。
近年の花粉症の方の多さはもちろん、寒暖差も年々と温度の幅が広がっているそうです。今の時期、外に出ればマスク着用の方の多いこと!花粉症なのかカゼなのかファッションなのか全く区別がつきません。とある患者さんが、マスクをしていると目の周りだけお化粧すればいいのでメイクが楽だと教えてくれました。それを聞いて、妙に納得してしまいましたね(笑)
それはさておき。
タイトルにも書きましたが、春はイライラしやすい季節だったりします。
あ、中医学(東洋医学)的に、って話ですが。
中医学では「五行学説」というものがあって、それをもとに色々なことを考えたりするわけなのですが、その五行の中で「春」は「木」に属しています。
そんなわけで、春は自然のものがのびやかに成長し新陳代謝が活発になる季節です。人間も同じで、新陳代謝が良くなり冬の老廃物を外に出してくれるようになります。また、「春一番」に代表されるように風が強かったりそよそよ気持ち良い風だったりと不安定な季節でもあるところから、人の気持ちも浮き足立ちやすかったり不安定になりがちです。
春は木に属しているわけですが、木に属している人間の場所(臓器というか臓腑というか)は「肝」にあたります。
中医学での「肝」の働きは西洋医学の肝臓の働きに加えて、全身の「気」の流れをコントロールしたり血を貯蔵して調節したりしてくれます。春は肝に負担のかかりやすい時期なので、肝が不調になると「ストレス」「疲労感」「目の疲れ」「不眠」「消化器系の不調」など様々な症状が出ることが多いです。
この時期の不調は肝に対するケアをしてあげると好調になりやすいです(もちろん個人によって体質などは違いますが)。肝にとって良い状態とは「気血の調和がとれている」状態のこと。気はのびやか・血は不足していないことで、肝本来の働きが出来るようになるのです。
これからの時期、自分でのケアとして気をつけていただきたいのは、
①ストレス発散で気の流れをスムーズに!
気が停滞したり上に昇り過ぎたりしてくると、イライラしたり不安感・めまい・頭痛などが起きやすいです。軽い運動や趣味などで少しでもストレス解消を心がけるようにしてほしいものです。
食養生の観点からは「柑橘類を含めた酸っぱいもの・香りの強い野菜・ミントティーやジャスミンティー」などをとることで、滞っている気の流れをスムーズにすることができますよ。(ただし、イライラして怒りっぽい人は辛い物は控えるようにした方が無難でしょう。)
②血を補って肝を調子良く!
血が不足してくると肝の機能が低下してくることから、眼精疲労・月経不調・運動能力の低下・めまい…など様々な症状が出てきます。これらを防ぐという意味でも、血を補って肝の機能を守ることは非常に大事になってきます。
血を補う食べ物としては「あさり・しじみなど貝類、レバー、うなぎ、ひじき、黒豆、クコの実…等々」がよいでしょう。
これからの季節、陽気も暖かくなって気持ちの良い季節なのもたしか。
自分で出来るちょっとしたケアで少しでも疲れなどをとって、楽しく楽に過ごしてほしいものです!